廃バッテリーからのリチウム抽出プロセスに対応する、高温・高腐食性・高摩耗の過酷環境向けミキシングソリューション

直面した課題

1. 強酸性硫酸蒸気の漏洩リスク

高温の硫酸蒸気が漏洩した場合、設備腐食だけでなく、作業者の安全にも深刻なリスクを及ぼします。そのため、メカニカルシールの使用は根本的に困難であり、完全な密閉技術が必要でした。

2. 高腐食環境とステンレス鋼の限界

一般的なSUS 316L製のマグネチック撹拌機を適用しても、強酸性・高温条件により、6か月も経たずに腐食し、交換が必要となっていました。これは、深刻な生産ロスとメンテナンスコストの増加につながっていました。

3. 粒子による物理的摩耗

リチウム溶出を促進する硬質粒子や、溶解しきれない粒子が高速で回転し、インペラやベアリングを摩耗させる現象が発生していました。その結果、撹拌機の寿命が急激に短くなっていました。

SEDNA ENGのソリューション

1. 完全密閉構造

SEDNA ENGは、磁力で駆動する完全密閉型マグネチック撹拌機を適用し、硫酸蒸気が外部へ漏洩する可能性をゼロにしました。これにより、最も重要な作業者安全の課題を解決しました。

2. 表面硬化技術

化学的腐食と物理的摩耗を同時に抑えるため、インペラおよび接液部表面に特殊セラミックコーティングを施しました。これにより、一般的なステンレス鋼と比較して、優れた耐食性と高い表面硬度を実現しました。

3. 特殊材料ベアリング

摩耗が最も激しいベアリング部には、セラミック粒子よりも高い硬度を持つ高純度SiC(Silicon Carbide)ベアリングを採用しました。さらに、磁気吸引力の限界までクリアランスを最適化し、過酷な摩耗環境でも長期間安定した運転を可能にしました。

PROBLEM

SOLUTION

01

200%+
以上の寿命延長

セラミックコーティングと特殊ベアリングの適用により、6か月ごとに交換していた撹拌機の寿命を1年以上へ延長しました。これにより、メンテナンスコスト(OPEX)を大幅に削減しました。

02

Zero Emission
& Safety

危険な硫酸蒸気の外部漏洩を根本から遮断し、作業者の安全を確保するとともに、環境規制に対応したクリーンなプロセスを実現しました。

03

Stable Lithium
Recovery

過酷な環境下でも停止することなく安定した撹拌性能を維持し、リチウム回収率の目標達成に貢献しました。

ワイン熟成プロセスのろ過効率を最大化するための底部沈殿防止ソリューション

直面した課題

1. ろ過助剤の急速な沈殿

投入されたパーライトとベントナイトは、ワインより比重が大きいため、短時間でタンク底部に沈殿していました。沈殿した状態では吸着表面積が低下し、十分なろ過効果が得られず、ワイン品質の低下につながっていました。

2. 細長いタンク形状の制約

ろ過タンクは、設置スペース効率を考慮して、直径が小さく高さのある形状でした。この構造では、底部に沈殿した粒子を上部まで引き上げるために、大きな流動力が必要でした。

3. 上部設置・メンテナンスの困難

細いタンク上部に長いシャフト付き撹拌機を設置すると、メンテナンスや洗浄時にタンク蓋を開閉したり、シャフトを分解したりする作業が非常に困難で危険でした。そのため、タンク上部のスペースを確保する必要がありました。

SEDNA ENGのソリューション

1. 下部設置型SDMマグネチックミキサー

SEDNA ENGは、沈殿が発生するタンク最下部で直接撹拌力を発生させる、底部設置型マグネチックミキサー「SDMシリーズ」を提案しました。これは、沈殿物を最も効果的に浮遊させるための最適な設置位置です。

2. 強力な上昇流

細長いタンク形状を考慮し、強力な上昇流(Upward Flow)を生み出すインペラを選定しました。底部のパーライトとベントナイトを継続的にタンク上部へ押し上げ、均一な懸濁状態を維持しました。

3. メンテナンスの用意さ

駆動部をタンク下部へ移動することで、複雑な上部構造をなくしました。これにより、タンク蓋の開閉が容易になり、メンテナンスや内部洗浄作業の利便性と安全性が大幅に向上しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

Maximized
Filtration Efficiency

パーライトとベントナイトが沈殿せずワイン全体に均一に分散され、吸着効率が最大化されました。これにより、より透明度の高い高品質なワインの製造が可能になりました。

02

Effective Sediment
Re-suspension

タンク底部から直接発生する強力な撹拌力により、細長いタンク内でも沈殿物を確実に再浮遊(Re-suspension)させました。

03

Improved Operational
Convenience

タンク上部スペースを確保することで、作業者のメンテナンス性を高め、安全事故のリスクを低減しました。

プレミアムマヨネーズ製造に向けたマイクロ粒度の均質化および微細破砕プロジェクト

直面した課題

1. 粘度変化に伴うシール破損

マヨネーズ工程は、初期の低粘度液体から乳化が進むにつれて、粘度が約2,000cP以上まで急激に上昇します。この過程で下部メカニカルシールに大きな負荷がかかり、頻繁な破損や漏れが発生していました。

2. マイクロ単位の均質化要求

層分離のない安定したマヨネーズをつくるには、油滴を非常に細かく、均一に分散させる必要があります。既存設備では、目標とするマイクロメートルレベルの粒度分布を安定して達成することが困難でした。

3. 食品安全を脅かす汚染リスク

シール破損時には、潤滑油や摩耗粉が製品へ混入するリスクがあり、食品安全上の大きな問題となっていました。

SEDNA ENGのソリューション

1. 高せん断マグネチックミキサー

SEDNA ENGは、機械式シールを使用しない完全密閉型の高せん断マグネチックミキサー「SSNシリーズ」を適用しました。マグネチックカップリング方式によりシール破損の根本原因を取り除き、高粘度乳化プロセスでも漏れのない安定運転を実現しました。

2. 精密のローターステーター技術

精密加工されたローター(Rotor)とステーター(Stator)の組み合わせにより、強力なせん断力(High Shear Force)を発生させました。狭い隙間を通過する流体に高いせん断を与え、油滴をマイクロレベルまで均一に微細化しました。

3. 衛生的デザイン

シールレス構造により汚染リスクを根本から遮断し、食品安全性を確保しました。また、耐久性に優れたベアリングと強力な磁気設計により、高負荷の連続運転でも安定した信頼性を提供しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

Perfect
Homogenization

目標としていたマイクロメートル単位の均一な粒度分布を達成し、層分離のない、なめらかで安定した高品質マヨネーズを製造できるようになりました。

02

Zero Seal
Failure & Leakage

マグネチック技術の導入後、シール破損や漏れ事故が発生せず、メンテナンスコストの削減と稼働率向上を実現しました。

03

Enhanced
Food Safety

汚染源となる経路を根本から遮断し、HACCP基準に対応する安全で衛生的な生産環境を構築しました。

軟骨・美容整形用高粘度フィラー製造に向けた高トルクミキシングソリューション

直面した課題

1. 瞬間的な超高粘度化とトルク負荷

原料投入後、短時間で粘度が急激に上昇し、一般的な撹拌機ではインペラの停止やモーター過負荷が発生するリスクがありました。高粘度状態でも安定して回転を維持できる、強力なトルク伝達技術が必要でした。

2. 一般的な乱流撹拌の限界

高粘度物質は、通常のプロペラでは撹拌できる範囲が限られ、タンク壁面に付着した材料まで十分に混合できません。そのため、タンク全体を押し動かす低速・高トルク型の特殊ブレードが不可欠でした。

3. 人体挿入レベルの生体適合性

体内に直接使用される製品であるため、微量の異物や溶出物も許容されません。すべての接液部材には、USP Class VIレベルの医療グレード材料が求められました。

SEDNA ENGのソリューション

1. High-Torque SRFT Magnetic Mixer

SEDNA ENGは、高粘度プロセスに適したSRFTモデルを選定しました。マグネチックカップリングの脱調(Decoupling)を発生させることなく、急激な粘度変化の中でも大きなトルクを安定して伝達することに成功しました

2. Helical Ribbon Blade(高粘度専用ブレード)

乱流ではなく層流(Laminar Flow)混合に適した大型ヘリカルリボンブレードを採用しました。らせん構造により、タンク壁面の材料を中央へ、底部の材料を上部へ連続的に押し上げ、デッドゾーンのない均一な混合を実現しました。

3. USP Class VI Certified Materials

Oリングを含むすべての接液部エラストマーには、USP Class VI認証の最高グレード材料のみを採用しました。厳しい条件下でも有害物質が溶出しない、高い生体適合性を確保しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

Perfect Mixing
in High Viscosity

ヘリカルリボンブレードと強力なトルクにより、ゲル状へ変化する瞬間でも均一な混合状態を維持し、不良率ゼロを実現しました。

02

Biocompatible
& Safe

USP Class VI認証材料の採用により、溶出物リスクを根本から遮断し、厳しい医療機器認可基準に対応しました。

03

Stable
Operation

急激な負荷変動時にも停止のない安定運転を実現し、連続生産プロセスの信頼性を確保しました。

400トン大型食用油タンクにおけるケイ素沈殿防止および品質均一化プロジェクト

直面した課題

1. 大容量タンクにおけるケイ素沈殿

ケイ素は食用油の品質維持に重要な成分ですが、400トンという大容量と長い貯蔵時間により、自然にタンク底部へ沈殿していました。これは単なる混合ではなく、粒子を再分散させる高度な撹拌課題でした。

2. 出荷時期による品質ばらつき

タンク出口が下部にあるため、初期出荷時には沈殿したケイ素が多く含まれ、後期出荷時にはケイ素の少ない油だけが出る現象が発生していました。これは製品ごとの味や品質の一貫性を損なう重大な問題でした。

3. 広いタンク径とデッドゾーン

タンク径が非常に大きいため、一般的な側面撹拌機では中心部や反対側の底部まで流れを届けることが難しく、沈殿物が蓄積するデッドゾーンが発生していました。

SEDNA ENGのソリューション

1. 延長シャフト設計

SEDNA ENGは、ケイ素と食用油の物性を考慮し、効率的な流動を形成するため、SHMモデルの駆動シャフトを大胆に延長しました。これにより、ブレードをタンク中心部近くの深い位置に配置し、渦流がタンク全体へ届くように設計しました。

2. Zero-Deadzone Flow Dynamics

延長ブレードがタンク底部をスイーピング するように流れを作り、強力な上昇流を発生させました。これにより、底部に沈殿したケイ素を継続的に再分散させ、下部デッドゾーンを解消しました。

3. Smart Installation for Large Tanks

400トン級タンクでは上部設置が難しいため、側面設置方式を維持しながら、内部構造の変更を最小限に抑えたカスタムマグネチックソリューションを適用しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

Perfect Uniformity

400トン全体におけるケイ素含有量のばらつきを許容範囲内に抑え、出荷時期に関係なく均一な品質を実現しました。

02

Effective Sedimentation
Control

延長シャフト技術により沈殿問題を解決し、長期保管時にもケイ素が沈みにくい安定した分散状態を維持しました。

03

Optimized for
Mega-Scale

食用油とケイ素の物性を正確に把握し、それに最適化したカスタムロングシャフト設計を適用することで、大型設備の撹拌効率を最大化しました。

150トン原乳貯蔵タンクのクリーミング防止に向けた側面駆動型ミキシングソリューション

直面した課題

1. アクセス困難な高さとメンテナンスリスク

屋外に設置されたサイロタンクは非常に高く、上部駆動型撹拌機の設置やメンテナンスは危険で困難でした。現実的には、側面設置方式が唯一の選択肢でした。

2. 150トン水圧による漏れ・汚染リスク

タンク側面下部にメカニカルシール式撹拌機を設置する場合、20m分の生乳による大きな静水圧に耐える必要がありました。シール破損時には、生乳の汚染だけでなく、大量漏洩事故につながる高リスク設備となります。

3. 20m上部まで届かない流動

一般的な側面撹拌機は、流体を水平方向に押し出すだけのため、20m上部に発生するクリーミング層まで十分に撹拌することが困難でした。

SEDNA ENGのソリューション

1. 漏れのないサイドマウント型マグネチックミキサー

SEDNA ENGは、高い水圧条件下でも漏れのリスクがない、サイドマウント型マグネチックミキサー「SHMシリーズ」を適用しました。完全密閉構造により、シール破損による生乳漏洩リスクをゼロにしました。

2. CFD解析による設置角度の最適化

150トンの生乳を実際に投入して試験することは困難なため、CFD(数値流体解析)により試行錯誤を最小化しました。シミュレーションデータをもとに、ミキサーの上向き角度を精密に調整し、1.8mの設置高さから発生した流れが20m上部まで到達することを事前に検証しました。

3. 24時間365日の交互運転システム

タンク1基あたり2台のSHMミキサーを設置し、交互運転ロジックを適用しました。2台が交互に稼働することでモーター負荷を分散し、365日24時間、生乳の鮮度を安定して維持できるシステムを構築しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

Zero
Creaming

CFDで設計された完全な上向き循環流により、長期貯蔵時でも脂肪分離やクリーミング現象を防止しました。

02

Risk-Free
Operation

マグネチック技術により高水圧環境での漏洩リスクを解消し、屋外タンク上部での危険作業なしに、安全な地上メンテナンスを可能にしました。

03

Smart Engineering
Cost Saving

実機での試運転なしに、シミュレーションだけで最適な設置角度と位置を導き出し、プロジェクト期間とコストを大幅に削減しました。

특허받은 롤링 블레이드로 40일 장기 배양의 난제를해결한 산삼 배양근 프로젝트

直面した課題

1. 40日間のリスクと完全密閉

培養期間が40日に及ぶため、途中でごく微細な汚染が発生しただけでも、12トン分の製品を全量廃棄しなければならないリスクがありました。そのため、食品プロセスでありながら、医薬品レベル以上の完全密閉性(Hermetic Sealing)が求められました

2. 表面硬化と成長停止

山参培養根は、培養液の中に浸っている状態でこそ正常に成長します。液面上に露出して空気に触れると、表面が硬化する現象が発生し、有効成分であるジンセノサイド含量の低下や成長停止につながる深刻な問題がありました。

3. 液面検知の難しさ

培養根の成長に伴い培養液が吸収されるため、液面は常に変動します。さらに、タンク内部は培養根で密集しているため、従来のレベルセンサーでは正確な液面高さを検知しにくく、インペラ位置の制御が困難でした。

SEDNA ENGのソリューション

1. SRFT Top-Mounted Magnetic Mixer

SEDNA ENGは、上部駆動型マグネチック撹拌機「SRFT」を適用し、シール摩耗による汚染リスクをゼロにしました。これにより、40日間の長期運転においても、無菌状態を安定して維持できる環境を実現しました。

2. 水位追従型インペラー

センサーを使用せずに液面変動へ対応するため、浮力と機械的構造を活用した特許技術「ローリングブレード」を適用しました。このブレードは液面の変化に合わせて自動的に上下し、常に液面付近に位置しながら、表面に浮いた培養根を培養液の中へやさしく戻します。

3. Optimized Oxygen Transfer

マグネチックミキシングにより、下部スパージャーから供給される酸素を培養液全体へ均一に分散させました。これにより、高密度培養環境においても、培養根が十分な酸素を吸収できるようにしました。

PROBLEM

SOLUTION

01

表面硬化現象の低減

ローリングブレードが24時間連続で液面上の培養根を適切に湿潤させることで、表面硬化率を50%以上低減し、高品質な培養根の収穫を実現しました。

02

オートレベリング機能の実現

複雑なセンサー制御を使用せず、インペラが自ら液面を追従するスマートな設計により、工程の自動化と管理のしやすさを同時に確保しました。

03

高純度ジンセノサイドの生産

安定した培養環境を構築することで、目標としていたジンセノサイド抽出水準を上回り、プロジェクトを成功裏に完了しました。

既存プロセスを変更せずに完全密閉を実現した鳥インフルエンザワクチンプロジェクト

直面した課題

1. ウイルス封じ込め(Containment)とシーリングの限界

鳥インフルエンザウイルスを取り扱う工程の特性上、 外部への漏えい防止に向けた気密性の維持が最優先課題でした。
しかし、従来のメカニカルシール(Mechanical Seal)方式では、 微細な液漏れリスクが存在し、より高度な密閉技術が求められていました。

2. バリデーション維持と上部スペースの制約

既に検証済みのプロセス(Validated Process)を維持するため、 タンク下部の改造が必要となる一般的なボトム型(Bottom)マグネチックミキサーの適用は困難でした。
既存の上部駆動方式をそのまま維持しながら、 シールレス構造を実現できる撹拌機が求められていました。

3. 粘性の高い卵タンパク質の洗浄難易度

原料である卵タンパク質は粘度が高く、設備内部に付着しやすい特性があります。

そのため、構造が複雑な上部設置型撹拌機でありながらも、デッドスペースなく完全なCIP(定置洗浄)およびSIP(定置滅菌)を実現するという厳しい条件が求められました。

SEDNA ENGのソリューション

1. SRFT Series(特許取得済み 上部設置型マグネチックミキサー)

SEDNA ENGは、日本・米国・中国で特許を取得した**上部設置型マグネチックミキサー(SRFT)**を提案しました。 本製品はタンク上部に設置されますが、マグネチックカップリング方式を採用することで、隔壁を介して内部と外部を完全に隔離します。メカニカルシールを使用することなく、高い密閉性を実現します。

2. 既存設備との完全互換

SRFTシリーズは、従来のメカニカルシール式撹拌機とほぼ同等のヘッドスペース(Headspace)となるよう設計されています。 そのため、C社ではタンク本体の改造や大規模な配管変更を行うことなく、撹拌機のみを交換し、既存のバリデーションデータを維持したまま密閉性能を向上させることができました。

3. CIP/SIP Optimized Body Design

お客様の懸念を解消するため、シャフトと駆動部の接続部を特殊設計し、洗浄液が隅々まで行き渡る構造を実現しました。 実際のCIP/SIP試験において、タンパク質残渣を残さず、完全な洗浄性および滅菌性能を実証しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

漏洩ゼロ

マグネチック技術の採用により、ウイルス漏洩リスクを根本から遮断し、プロセス安全性を最大化しました。

02

バリデーション継続性

タンク改造のない1:1交換により、プロセス再検証にかかるコストと時間を大幅に削減しました。

03

完全な衛生性

粘着性の高い卵タンパク質プロセスにおいても、残留物のないCIP/SIP性能を実証し、現場の懸念を信頼へと変えました。

欧州の培養肉(Cultured Meat)量産に向けた10トンクラス大型培養槽プロジェクト

直面した課題

1. 工場天井高の制約

10トン規模のタンクは大型である一方、工場建屋の高さ制限により、上部にモーターを設置するスペースがありませんでした。下部スペースを活用しながらも、大容量の流体を制御できる強力な駆動部が必要でした。

2. 組織形成のためのせん断制御

培養肉は、細胞が集まり組織を形成する必要があるため、せん断応力(Shear Stress)に極めて敏感です。低回転でも高粘度の培養液を均一に撹拌できる、大型ブレード(Ø1000)の設計が不可欠でした。

3. 交差汚染を防ぐ衛生設計

食品として扱われる培養肉の特性上、残留物による交差汚染は大きなリスクとなります。液溜まり(Liquid Pooling)のない排水構造と、部品の隙間に培養液が浸入しない完全なシーリングが求められました。

SEDNA ENGのソリューション

1. Bottom-Mount & Custom Large Impeller

上部スペースの制約を解決するため、下部駆動型(Bottom-Mounted)マグネチックミキサーを採用し、モーターと減速機をタンク下部に配置しました。また、低速回転でも十分な流動を生み出せるよう、Ø1000サイズのカスタム大型インペラを設計しました

2. EHEDGレベルのHygienic Design

せん断力を最小限に抑えながら洗浄性を高めるため、インペラブレードだけでなく、ボルトヘッド部まで曲面で滑らかに加工し、スーパーポリッシングを施しました。さらに、特殊エラストマーシーリングを適用し、部品内部への液体浸入を遮断することで、EHEDGガイドラインに適合する衛生性を確保しました。

3. 液溜まりのない完全排水構造

タンク底部の形状に合わせてインペラ下部を精密に加工し、排出時に残液が残らないZero-Pooling構造を実現しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

スペース制約を完全に解決

下部駆動方式により、工場の増築なしで10トンスケールアップを実現しました。

02

細胞生存率と組織形成を最適化

ボルト一つまで配慮した表面処理と低せん断設計により、培養肉の組織形成に最適化された環境を構築しました。

03

グローバル物流・設置を完遂

韓国で製作した精密大型設備を欧州現地まで安全に輸送・設置し、グローバルプロジェクト対応力を証明しました。

欧州の培養肉(Cultured Meat)量産に向けた10トンクラス大型培養槽プロジェクト

直面した課題

1. 酸素移動効率の限界と設備負荷

急激な菌体増殖のタイミングで、溶存酸素不足が繰り返し発生していました。これを補うために過剰なエアレーションを試みましたが、既存コンプレッサーの容量が限界に達し、高額な大容量コンプレッサーの増設が避けられない状況でした。

2. シール摩耗と汚染リスク

高速回転が求められる発酵プロセスの特性上、既存の上部撹拌機に使用されていたメカニカルシールの摩耗による異物混入リスクが継続的に懸念されていました。

3. スケールアップ工程の不安定性

パイロット段階とは異なり、10kL大型タンクでは流体フローのデッドゾーンが発生していました。特にアンモニア投入時にタンク下部へ沈降する問題があり、全体的な混合均一性が低下していました。

SEDNA ENGのソリューション

1. Down-Flow強化型インペラ設計

SEDNA ENGのエンジニアリングチームは、CFDシミュレーションを通じて、Down-Flow(下向流)を最大化する特殊インペラ形状を適用しました。これにより、気泡が液面へすぐに浮上することを抑制し、タンク下部へ強く循環させることで、気体の滞留時間(Gas Hold-up)を大幅に向上させました。

2. メカニカルシールのない完全密閉構造

マグネチックカップリング方式を採用することで、高速回転時にも摩耗部品が発生しないクリーンなプロセスを実現しました。これにより、汚染リスクを根本から遮断しました。

PROBLEM

SOLUTION

01

溶存酸素(DO)移動効率の向上

インペラ形状の最適化により、同一のエアレーション条件でも酸素移動効率を高め、コンプレッサー負荷を低減しました。

02

コンプレッサー容量マージンの確保

限界に達していた空気注入量に余裕を確保し、大型コンプレッサー増設に伴う投資費用(CAPEX)を削減しました。

03

プロセス安定性・再現性の向上

アミノ酸生産の重要工程である増殖区間において、安定したDO維持が可能となり、バッチ間のばらつき低減と生産性向上に貢献しました。